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ヒグチ タロウ
HIGUCHI Taro
樋口 太郎 所属 大阪経済大学 経済学部 経済学科 職種 准教授 |
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言語種別 | 日本語 |
発行・発表の年月 | 2003/03 |
形態種別 | 大学・研究所等紀要 |
標題 | 西郷竹彦の文学教育理論に関する一考察――「文芸学」との関係に焦点をあてて |
執筆形態 | 単著 |
掲載誌名 | 京都大学大学院教育学研究科紀要 |
掲載区分 | 国内 |
巻・号・頁 | (49),233-245頁 |
総ページ数 | 13 |
著者・共著者 | 樋口太郎 |
概要 | 本論文は、「文芸学」の形成過程に着目しながら、西郷竹彦の文学教育理論の全体像について論じた。西郷に注目する意義とは、教育内容の現代化という時代背景のなかで、文学教育の系統性の構築を模索した点にある。「形象論」においては、文学をことばによる「形象」ととらえ、読者の心理過程への着目がなされるとともに、「とおしよみ」「まとめよみ」という指導過程論が提唱された。「視点論」においては、文学作品の内的構造を示す「視点」の概念と読者の文学体験との関係性が明らかにされ、この「視点論」自体を子どもたちが獲得すべきとする教育内容論が提起された。「人物論」においては、登場人物と読者の関係性の4つの型が定式化され、それが発問論を支える理論的根拠となっていた。以上のように、「文芸学」の形成過程と、指導過程論、教育内容論、発問論という文学教育理論の展開との間に相互還流を見出すことができた。 |