ヒグチ タロウ   HIGUCHI Taro
  樋口 太郎
   所属   大阪経済大学  経済学部 経済学科
   職種   准教授
発表年月日 2011/11/20
発表テーマ 福祉国家論における教育の位置
会議名 教育目標・評価学会第22回大会
学会区分 全国学会
発表形式 口頭(一般)
単独共同区分 単独
開催地名 奈良教育大学
発表者・共同発表者 樋口太郎
概要 本発表は、エスピン=アンデルセンの『福祉資本主義の三つの世界』(1990)と『ポスト工業経済の社会的基礎』(1999)という二つの単著の間での理論的変化について考察した。前著では、「脱商品化」という指標に「生産」が、「階層化」という指標に「再生産」がそれぞれ関連していた。後著では、「脱家族化」という指標が新たに登場するとともに、リスク管理が社会政策の最重要課題であるという認識が登場する。社会政策の課題を「現在」だけでなく「未来」へと拡張することは、「未来」をコントロールする手段である教育への注目度を高めていく。そして、①労働者がリスクに対応できるよう教育において学び続けることが必要であるという形で、「生産」と労働力の「商品化」が結びつく「大人への教育」の重要性と、②「脱家族化」指標の導入により家族の「再生産」機能への注目が高まり、「子どもへの教育」の重要性が強く主張されるようになったことを確認した。